運営: Edamame Inc. · 東京・マニラ · Kintone運用2019年より

kintoneで予実管理を年度で回す

予実管理がkintoneで止まる理由は、たいてい集計機能そのものではありません。売上アプリの受注日は日付フィールド、目標アプリの対象期間は「FY2025」「Q1」のドロップダウン — 業務設計としてはどちらも正しいのに、この2つが機械的に噛み合わない。ここが実際の詰まりどころです。

なぜ日付とドロップダウンが噛み合わないのか

売上側は1件ずつ日付を持ちます。目標側は「FY2025の売上目標」という単位で、期間はドロップダウンかテキストで持つのが自然です。目標に日付を持たせても意味がないため、この設計自体は合理的です。

しかしkintone標準では、日付フィールドから年度や四半期を導出してドロップダウンと突き合わせる仕組みがありません。結果として「目標アプリ側にも日付を入れる」「売上側に年度のドロップダウンを足して手入力する」といった回避策が生まれ、入力漏れと不整合の原因になります。

年度(4月開始)という日本固有の前提

多くの日本企業の会計年度は4月開始です。つまり 2026年3月31日はFY2025のQ4、2026年4月1日はFY2026のQ1。暦年で集計する海外製ツールをそのまま使うと、期またぎの数字が静かにずれます。

厄介なのは、このずれがエラーとして出ないことです。グラフは描画され、数字も出る。合計が合わないと気づくのは月次会議の場、というのが典型です。

日付から年度・四半期を導出する

受注日(日付フィールド)年度四半期突き合わせ先(目標アプリのドロップダウン)
2025-04-01FY2025Q1FY2025 / Q1
2025-05-02FY2025Q1FY2025 / Q1
2025-10-15FY2025Q3FY2025 / Q3
2026-03-31FY2025Q4FY2025 / Q4
2026-04-01FY2026Q1FY2026 / Q1

年度の開始月は設定で変更できます(既定は4月)。1月開始・7月開始の企業にもそのまま対応します。

作り方の選択肢

方法1: 売上側に年度フィールドを足す。 計算フィールドやJavaScriptで受注日から年度を導出して保存します。動きますが、過去データの再計算が必要で、年度開始月が変わると全件更新になります。

方法2: 目標側を日付に変える。 目標に開始日・終了日を持たせて期間で突き合わせます。設計としては素直ですが、目標アプリを使う経理・営業企画にとっては入力が増えます。

方法3: 集計側で導出する。 アプリはそのままで、ダッシュボード側が日付から年度・四半期・月を導出してドロップダウンに対応付けます。アプリの改修も過去データの再計算も不要で、年度開始月の変更も設定ひとつで済みます。

予実ダッシュボードで確認すべきこと

製品を選ぶ際は、次の3点を実データで確認してください。(1) 年度の開始月を変更できるか — 1月開始固定の製品があります。(2) 日付フィールドと期間ドロップダウンを直接突き合わせられるか — できない場合、アプリ側の改修が前提になります。(3) 期またぎが正しいか — 3月31日と4月1日のレコードを1件ずつ入れて、別の年度に入ることを必ず確認します。

よくある質問

kintone標準では予実管理はできませんか?

1つのアプリ内に実績と目標を両方持たせれば可能です。ただし実務では目標と実績を別アプリで管理することが多く、その場合kintone標準のグラフでは両者を並べた集計ができません。

年度の開始月が4月以外でも使えますか?

使えます。Kinplug Dashboardでは年度の開始月を設定で変更できます。既定は4月開始です。

過去データの再計算は必要ですか?

集計側で年度を導出する方式であれば不要です。アプリに年度フィールドを追加する方式では、既存レコードの一括更新が必要になります。

「FY2025」以外の表記でも対応できますか?

対象期間のドロップダウンの値に合わせて対応付けます。表記ゆれがある場合は、先に値を統一しておくと安定します。

年度を前提に作られたダッシュボード

Kinplug Dashboard は日付フィールドから年度・四半期・月を導出し、目標アプリのドロップダウンと自動で対応付けます。年度開始月は既定4月・変更可。アプリの改修も過去データの再計算も不要です。

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